一針時計の魔力 WANCHER Cifra
私はあまり秒針というものが好きではありません
せわしなく動いている秒針を見ていると
急かされている気分になるからです。
前回購入した時計も
無駄を全て省いた必要最低限の二針
これが個人的には完成された形だと思っています
しかし今回購入したのは
なんと一針時計、秒針も分針もありません。
これもヴァシュロンの記事でお話ししたように
不足の美なのかもしれません、
WANCHER Cifraという時計
ニーナバーやジャケドロー等は
100万程度の価格で一針時計を作ってますが
このCifraは日本円で75000円
俗に言う雑貨時計というやつですね。
価格の割にはちゃんとしたカーフだったり
純正尾錠だったり意外にちゃんとしてます。
最低限の本質だけを形にすると物事はかくも明瞭になる。」
これがワンハンドウォッチの基本概念です。
背面はシースルバックになっており
ローターにはWANCHERの文字が。
そこそこしっかりとした作りになっていますが
名門に比べるとやはり処理の甘さが目立ちます。
時間も10分刻みでしかわかりませんが
ゆっくりと12時間かけて進む針には
整然とした静寂の中に流れる、 弛まない時間を感じます
こういう時計もあっていいと再確認できました。